2014年 琉球新報 「落ち穂」コラム掲載
チャンプルー荘☆9周年
今年ゲストハウスチャンプルー荘は9周年を迎えたくさんの出会いがありました。一番の再会が楽しみなゲストの話をします。夏休み一人旅で来た当時中学2年生の男の子。お母さんからの電話での相談が始まりだった。「子供が来年高校受験を頑張るから、今年どうしても沖縄に行きたいと言って塾の帰りにるるぶを買ってきた。連れて行ってあげたいけど、仕事の休みが取れない。子供一人だけ行かたいのだが預かって頂けないでしょうか?」ご事情がありそうなので、お子様が私との約束を守って頂けるのならOKと条件を出した。門限19時。夜は、お勉強する事。お金は、全額私に預ける事。それから数週間後、彼は沖縄に来た。チェックインの日、飛行機がついて2時間過ぎるのにまだ来ない。心配のピークになった時に、彼は汗だくになって現れた。どうやら牧志駅で降りて、国際通りが楽しすぎて遅くなったようだった。それから、行きたいところを聞いて、1週間の間の日程を決めた。次の日から一日分の旅費を受取り「行ってきます!」と元気よく出かけていった。帰ってきて夕食後、個室での勉強のはずが、旅の話を聞かせてくれた。一番笑えたのが、平和記念公園まで自転車で行った日の事。彼がバスでなく、自転車で沖縄を走りたいというのでそうさせた。そしたら門限に間に合いそうになかったから、途中からタクシーに乗せてもらったというのだ(笑)彼の中での一番は、ケラマ体験ダイビングとシュノーケリングだった。透き通るブルーの海でウミガメや色鮮やかな熱帯魚を見れた事に夜は興奮しっぱなしだった。最終日の夜、一緒に彼が行きたがった鉄板焼きステーキハウスで外食をする事にした。メニューを開いて何が食べたいか聞くと流石だ。伊勢エビもステーキもある一番高いメニューを選び私に言った「洋子さんも同じのね。ビールも飲んでいいよ!」と最高の笑顔だった。本来なら、お母さんが見たかった笑顔だなと思うとキュンとした。そして、次は自分でお金貯めてくると約束してくれた。もうそろそろかな☆
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