2021年10月14日
沖縄VRアートギャラリー
『琉球の紅型展』
~作り手が未来へつなぐ紅型の美~
https://www.okinawagallery.com/
■宮城友紀さんのご紹介
1981年福島県生まれ。2004年東北芸術工科大学テキスタイルコース卒業、来沖。
6月より知念績元先生のもと紅型を学ぶ。2011年4月より、夫の故郷、今帰仁村天底にて自身の自宅兼工房をはじめる。”やんばる”の自然にはまりそのひとつひとつに心踊らせ、制作を続けている。
◆紅型制作の時、大事にしているこや想い。
びんがた制作と言うと、つい実際の作業のことを思い浮かべます。本当はデザインし型紙を起こすところから、びんがた制作は始まっています。
大切なのは、型置きです。うっかりすると、型がずれてしまって、柄が二重に見えたりするような作品になったりします。それでは失敗なので、そうならないように慎重に行います。一言で慎重にと言いますが、その中には、型板にしっかり地張り糊がついているか、板と生地の間に空気が入っていないか、生地目が縦糸横糸が直角であるかという貼る作業の注意点があります。また、型糊の硬さ、ヘラの動かす回数、向きにも気を配ります。この型置きの作業での左手の添え方も忘れてはいけません。型紙をしっかり板に押さえつけるように、左手を添えます。そして、そっと型紙を持ち上げる。ゆっくりと、縦糸の方向に沿って。このすべてが上手くいき、初めて綺麗に型が置けるのです。
型置きが終わった後は、地入れというにじみ留めの作業をします。すごく薄い濃度の糊の液体を布に染み込ませます。この液体の具合が、生地によって変わるのです。布に織り模様があるとにじみやすかったり、無地で糸がしっかり詰まっているとにじまないぶん、生地の表面にしか色が入らなくて裏から見ると白かったりするのです。
次は、豆汁で顔料を擦り、着色する色を作る作業になります。これらは工程の中でもごく一部で、びんがたの作業一つ一つ自体は誰にでもできる簡単なことにも思えます。しかしすべてに意識をおき、またここに続く他の作業にも、すみずみまで気を遣いつづける、それがびんがたを染めるという事です。
そう思うと、染める作業も、それを上手くいかせる道具の準備も、型紙を彫ることも、そのデザインを起こすことも、そして何をデザインに取り入れるか、いつも考えながら生きることも。すべてがとても大切で、私はその生き方を続けます。

期間:2021年10月~2022年3月
オンライン開催『沖縄VRアートギャラリー』
出展者(五十音順・敬称略)
■阿部遼 ■大城徳男 ■金城昌太郎 ■金城宏次 ■千葉聖美 ■根路銘まり ■宮城友紀
インスタフォローをよろしくお願い致します。
https://www.instagram.com/okinawagallery/
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支援:沖縄県、公益財団法人沖縄県文化振興会
令和3年度沖縄文化芸術を支える環境形成推進事業
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~作り手が未来へつなぐ紅型の美~
https://www.okinawagallery.com/
■宮城友紀さんのご紹介
1981年福島県生まれ。2004年東北芸術工科大学テキスタイルコース卒業、来沖。
6月より知念績元先生のもと紅型を学ぶ。2011年4月より、夫の故郷、今帰仁村天底にて自身の自宅兼工房をはじめる。”やんばる”の自然にはまりそのひとつひとつに心踊らせ、制作を続けている。
◆紅型制作の時、大事にしているこや想い。
びんがた制作と言うと、つい実際の作業のことを思い浮かべます。本当はデザインし型紙を起こすところから、びんがた制作は始まっています。
大切なのは、型置きです。うっかりすると、型がずれてしまって、柄が二重に見えたりするような作品になったりします。それでは失敗なので、そうならないように慎重に行います。一言で慎重にと言いますが、その中には、型板にしっかり地張り糊がついているか、板と生地の間に空気が入っていないか、生地目が縦糸横糸が直角であるかという貼る作業の注意点があります。また、型糊の硬さ、ヘラの動かす回数、向きにも気を配ります。この型置きの作業での左手の添え方も忘れてはいけません。型紙をしっかり板に押さえつけるように、左手を添えます。そして、そっと型紙を持ち上げる。ゆっくりと、縦糸の方向に沿って。このすべてが上手くいき、初めて綺麗に型が置けるのです。
型置きが終わった後は、地入れというにじみ留めの作業をします。すごく薄い濃度の糊の液体を布に染み込ませます。この液体の具合が、生地によって変わるのです。布に織り模様があるとにじみやすかったり、無地で糸がしっかり詰まっているとにじまないぶん、生地の表面にしか色が入らなくて裏から見ると白かったりするのです。
次は、豆汁で顔料を擦り、着色する色を作る作業になります。これらは工程の中でもごく一部で、びんがたの作業一つ一つ自体は誰にでもできる簡単なことにも思えます。しかしすべてに意識をおき、またここに続く他の作業にも、すみずみまで気を遣いつづける、それがびんがたを染めるという事です。
そう思うと、染める作業も、それを上手くいかせる道具の準備も、型紙を彫ることも、そのデザインを起こすことも、そして何をデザインに取り入れるか、いつも考えながら生きることも。すべてがとても大切で、私はその生き方を続けます。

期間:2021年10月~2022年3月
オンライン開催『沖縄VRアートギャラリー』
出展者(五十音順・敬称略)
■阿部遼 ■大城徳男 ■金城昌太郎 ■金城宏次 ■千葉聖美 ■根路銘まり ■宮城友紀
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令和3年度沖縄文化芸術を支える環境形成推進事業
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