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条件付き貯金箱



今年二月、妹に那覇まで送ってもらっている車中で、甥っ子の暁（小学6年生）と野球の話になった。去年、真夏に試合の応援に呼び出されて行ったのに負けた。次は、準決勝以上の連絡で応援に行くと約束していたからだ（笑）
「最近は、強くなったの？呼び出しこないけど？」
「優勝したよ☆八月に福岡遠征に行くんだ。」
「おめでとう♪応援の呼び出しなかったけど？」
「忘れてた。」
そして妹がすかさず、暁に遠征のお小遣いをおねだりさせた。
「優勝だからお祝いしないとな…それじゃ、暁。一日百円。それだと多いな。五十円玉を貯金箱に毎日貯めたら、1ヵ月30日としていくらになる？」
「ちょっと待って!!」
慌てて、カバンから鉛筆と紙を取り出して計算を始めた。
「んっと、千五百円」
「当たり、そしたら、2月～7月まで6ヵ月でいくらだ？できたら、チャリンしてあげる♪」
「えぇ～、待って、待って。（計算中）九千円？」
「良くできたね☆明日から暁の為に貯金始めるよ。練習がんばれ。」
翌日500ミリペットボトルで貯金箱を作った。それから、一週間ぐらい入れていったが、正直それだとつまらなく忘れてしまいそうになった。そこで、妹へ暁君宛てのメールを貯金箱の画像付きで送った。
『ハイサイ☆暁君の遠征におこづかいをあげられるように、五十円貯金箱作って、毎朝チャリンができるように頑張っていますよ。でも、ただ、チャリンするだけは、つまらんから、本を１時間読んで、体操15分ができたら、入れることにしました。できなかったら、次の日に、繰り越しです。なので、暁君も、学校の宿題の他に、毎日、30分、本読んでください。ただ、読んで終わりじゃ、それもつまらんから、読み終わったら、どんな本だったか、簡単に書いて、読書ノート作ってください。勉強も野球も頑張って、ついでに本も読んで、かっこよくなってください。チャリンが、続くかどうかは、暁君次第です☆』
メールの返事は来なかった（笑）それから、晴れた日は体操をジョギングに置き換えて、貯金を続けている。二ヶ月後、暁君と会うのが楽しみだ♪